北条司原作 シティーハンターとは
主人公・冴羽獠は、法で裁けない悪を掃除するスイーパー。その獠の相棒は、今は亡き親友・槙村の妹・香。この2人がシティーハンターとなり、のさばる悪をしとめていく物語。獠の武器はコルトパイソン357マグナム。相棒の香の武器は100トンハンマー。このハンマーで女性に目がない獠に天誅を加えている。そんなドタバタあり、またある時は、香が連れ去られる事で獠自身の命を危うくさせるハードボイルドもある名作漫画兼アニメである。
シティーハンターの登場人物紹介
冴羽獠
都会の悪を掃除する凄腕のスイーパー。シティーハンターとして裏の世界では恐れられている。刑事を辞めた親友の槇村秀幸とシティーハンターとして悪を仕留めていたが、槇村の死後は香とシティーハンターとして裏家業を生業としている。
槇村香
出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/
獠の親友・槇村の妹。死んだ槇村の後を引き継ぐ形で獠のパートナーになる。男まさりで100トンハンマーを振り回しつつ、獠の女好きを制御している。だが、思いやりのある優しい女性。
槇村秀幸
香の兄。獠のパートナーだった男性。麻薬密売組織に殺されてしまう。
野上冴子
出典:https://textream.yahoo.co.jp/
警視庁に務める女警視。槇村が刑事時代コンビを組んでいた経歴がある。武器は太ももにしこんだナイフ。警察で解決できない事件を獠に依頼し、事をおさめているとっても頭が切れる色香のある女性。
海坊主
獠の同業者。ある時は敵として戦い、ある時は味方として参戦するおかしな距離感のある関係。キャッツ・アイという名の喫茶店を相棒の美樹と営んでいる。
美樹
出典:http://clementine007.blog.fc2.com/
海坊主の相棒。獠とも、香とも良い関係性を築いているキャッツアイという名の喫茶店のママ。
高原ルミ
官房長官の娘。恋人の仲を反対されている。原子爆弾を運び出している所を目撃してしまい、命を狙われることになる。その逃げている途中で獠と出会う。
野上麗香
冴子の妹。探偵業を営んでいる。ある事件をきっかけに獠と香と知り合うことになる。
さらばハードボイルドシティー あらすじ
朝、獠と香が住んでいるアパートにて、香はいつものように目が覚めた。だか、獠の姿はどこにもない。
新聞をとりに行って、居間にいくと、脱ぎ散らかした服が・・・。あちらこちらに散乱していた。
香「あ~あ、ぬぎっぱなしで・・・。ったく。りょうったらまた、酔っぱらって帰ってきたな」
階段に脱ぎちらかしてある、ズボンやら片づけていくと、そこに
香「え?なにこれ・・・!!!パンストォォ~??!」
獠の上着の下には女性ものの服が・・。 香は目が点になり、獠の寝室にとびこむ
香「リョウ~!~!!!!」 獠は、女の子とベットをともにしていた。その現場を目撃した香は…噴火!
香「リョウ~!どういうことなの??」
獠「きみだ~れ?なんでここにいるのぉ~?」
香「とぼけるな、あんたが連れこんだんでしょぉ~が!!!!」
香は獠に馬乗りになって首を締めあげ、顔面にストレートをお見舞いした。
香は、着替えをし、自分の荷物をまとめて家を出る支度をして・・・
香「あんたとはもうこれまでね、パートナー解消よ!」と家を出ていってしまった。
酔っぱらって、何ひとつ覚えていない無責任な獠は、
獠「まいったな、なぁ~にも覚えてないんだよなぁ~~。」と、獠がぶつぶつとつぶやいていると、噴火状態の香が舞い戻ってきて。
香「最後まで責任とりなさいよ!」と言い放ち、出ていった。
香「リョウの奴!あたしのこと引き止めもしないで!もぉ~本気で!ほんとに出ていっちゃうからねぇ~」
と言いながら向かいビルの屋上から、双眼鏡で獠の様子を見ていた。
当の獠は、ベットで一緒に寝ていた女の子が高原ルミちゃんという子と知ると、女好きの虫がおさまらないようで、楽しいことしようよぉ~とちょっかいを出しまくっていた。
その頃、隣のビルの屋上にいた香は、仕入れてきた食料を食べつつ獠の様子をうかがっていた。
香「リョウのばか。あんな女の子のどこがいいの?・・・今すぐ成敗してやる」怒りに満ちあふれていた。
しかし、香の後ろに悪の魔の手が・・・。
楽しいことをしようと獠とルミは、獠の愛車赤のミニクーパーに乗っていた。
その時、バズーカ―砲が5発飛んできた。獠は寸での所でかわしていく。
バス―カー砲を打ったのは、海坊主と美樹だった。
海坊主と美樹は、ルミの父親から娘を連れ戻すように依頼されていた。
バズーカ―砲でルミは・・・自分の父親だと悟って、、、
ルミ「パパの脅迫だわ。あたしを連れ戻すためにあんなたこと」
獠「いったい、君のパパって?」
ルミ「大臣の高原浩一郎です。」
獠「なにっ?国防長官のぉ~」 ルミはパパの脅迫に負けないで、私を守って~~と獠に泣き落としをした。
ルミの父親は、その頃警視庁に呼び出されていた。警視庁には、ある脅迫状が届いていた。
『東京に原爆を仕掛けた。明日午後5時までに、スイス銀行に1000億円振り込め』というものだった。脅迫状の主は、世界革命軍団ブラックアーミーというテロリストだった。
こんな事態になっている事も知らずに獠とルミは遊園地で遊んでいた。
射的を楽しんでいた2人を狙うものが現れた。金髪の女性だった。
金髪の女性からルミを守るべく、彼女を観覧車に押し込んで、金髪の女性を獠は追っていった。
遊園地の裏側で、金髪の女性は獠にナイフを突き刺そうと狙ってきた。
だが、獠はうまく避け、金髪女性の右手をつかみ、壁に押し付ける。金髪女性の瞳をみた獠は、
獠「殺したいほど、俺に惚れてるってわけだ」
金髪の女性「あたしの愛は、過激なの」
そう言い放った金髪の女性は、左足を上げ、そのスカートからきれいな太ももがあらわになる・・・。
獠「わぉ~、もっこりふともも。ぼくちゃん、過激なのだぁ~いすき。」
金髪の女性「そう」 冷たい瞳で獠をみる。
その瞬間、獠の頬に膝蹴りが命中。
獠「いってぇ~!!!」
おまけに左足で回し蹴りも獠の顔に命中。
その時、獠は、ピンクにパンダのバックプリントのパンツが目に飛び込んできた。
獠「過激すぎ、待て!!!」
助けてぇ~ととルミの悲鳴が聞こえてきた。何もかに連れ去られようとしていた。
それは、なんと同業者の海坊主と美樹だった。2人は、ルミの父親から野獣から守るように依頼されていた。そして、海坊主は獠に銃口を向ける。
海坊主「この子の父親からおまえを消せとも言われてる」
獠「消せだ、このタコが。その依頼主のいうようにルミちゃんを野獣から守るんなら、俺をやるのはお門違いだ、彼女は狙われている、殺るんならそいつらの方だ。」
海坊主「まさか・・・」
麗香が、良いワインが入ったといって獠と香のアパートにきていた。
麗香に会うと、香は麗香をにらみ、突き飛ばして走って出て行った。玄関口で冴子に会うも、にらみをきかせて出ていった。
そして、獠、ルミ、海坊主、美樹が獠のアパートにやってきた。ルミの存在を知り、香が怒っているのがルミがらみだということが野上姉妹には容易に理解できた。
その時、爆弾が仕掛けられているのを獠が察知し、全員外へ避難。
冴子「かなりマジよ、彼女、ハンマー専門ですものね、早めにあやまった方がいいわ、りょう」
そのすきにルミは、タクシーに乗ってどこかへ行こうとしていた。それを獠が運転する車で追跡。海坊主、冴子が乗り込む。
冴子「あなたに用があってきたのよ」
獠「原爆?」
冴子「そう、ブラックアーミーが、東京のどこかに仕掛けたらしいの、あなたなら裏の情報に詳しいでしょ?調べて欲しいのよ。」
獠「ブラックアーミー」
冴子「テロリスト集団よ。リーダーはセイラと呼ばれる謎の美女」
獠「美女にテロリストか?海坊主、彼女はもしかすると、そいつらに狙らわれているらしいな」
ルミは、恋人・一也と国外から脱出する為に公園で待ち合わせをしていた。
夜の公園に戦闘服姿の兵士たちが集まってきていた。
ルミの後を追ってきた獠たちと、戦闘服姿の兵士との銃撃戦になったが、獠たちが全兵士をあっけなく倒す。
木の陰に隠れたリーダー・セイラは目をふせてその場を去っていった。
ルミ「私のせいなんです」ルミは、新宿の街を歩いている時、戦闘服姿の人がビルに何かを運んでいるのを目撃していた。
ルミ「今になって考えてみれば、あれが…」
獠「原爆というわけか」
冴子「そして、さっき、ひとりだけ姿を消した女兵士」
獠「それがブラック・アーミーのリーダー・セイラか」
冴子が警視庁に戻ると、ビデオテープが届いていた。
セイラ「私の名はセイラ。世界革命軍団、ブラック・アーミーの名のもとに宣言する。1000億円の支払いを拒否すれば、予定通り原爆は爆破される。追って連絡を待て。」
警視庁の広報部は、不発弾が発見されたという事をアナウンスし、新宿の住人に非難勧告を出した。
警察の車がルミの見たというビルを取り囲んだが、屋上にいるセイラの指示により、ロケットランチャーによって警察車両は爆破された。
喫茶店、キャッツアイにて、海坊主と美樹は片付けをしていたが、獠はカウンターで、トランプでお城を作っていた。
獠は、避難しないふたりに…
獠「ひろ~い、新宿でふたりっきりになりたいだなんてすけべ~」とからかう。
美樹「もう、くだらないこと考える前に香さんのこと心配したらどうなの?」とバシっと言い放つ。
冴子が血相を変えて、キャッツ・アイに入ってきた
冴子「やっぱり、ここね…、悪い知らせよ。」 持ってきた資料をカウンターに叩きつけた!
冴子「それによると、セイラというのはひとつの作戦名でその名前の女性は存在しないというの。ただ、自分がセイラだと思わされている人間がいるだけなの。」
冴子「催眠術ね、催眠術で、本物のボスに操られているのよ。テロ行為を行う度にその国の特殊な戦闘訓練を受けた女性を使っているわ。」
美樹「どうして、そんなことを?」
獠「本当のボスが誰なのか?世界中の捜査員の目をくらませるためだ!」
冴子「ぴんぽん、マジックを貸して…。 こん金髪は、カツラね」 資料のコピーにうつっていたセイラの金髪をマジックで塗りつぶす。
美樹「香さん!!!」
海坊主「そう言われてみれば」
獠「そう、セイラは香だ」
海坊主「獠、知っていたのか」
獠「ああ、誰が見間違えるものか、あれは確かに香の32枚目の愛称、パンダちゃんだァァ~」
獠には、公園ではじめてセイラに会った時、正体が香だとわかっていた。
警察は、ビルに攻撃をしかけるが、セイラ引きいるブラック・アーミーに、攻撃されてしまう。戦闘を見ながら、セイラは警視庁へ電話をかける。
セイラ「いい運動をさせてもらった、これ以上、ムダな抵抗を続けるなら、原爆の爆破を早めることにもなる。我々は死をおそれない、すみやかに1000億円の用意をしろ。」
ようやく獠は、キャッツ・アイを出て、操られている香の救出に向かう
ビルでは警察とブラック・アーミーが戦闘中だったが、獠が香を救い出しやすくするため、海坊主と美樹も参戦にやってきた。
セイラが身につけているイヤリングから、ボスの指令が下る
ボス「セイラ!聞こえるか、セイラ、状況が変わった、作戦を早める」
セイラ「日本政府へ通告する」
セイラ「ムダな抵抗はやめろと言ったはずだ、今攻撃している連中を引き上げさせろ。さもないと、10分後に原爆を爆発させる」
総監「まて、どういうことだ、それは・・・」
セイラ「わかったな」
総監「誰だ?何者だ?いま奴らに攻撃をしかけている連中というのは!」
事情を知らない総監には、訳がわからなかった。そしてこの通話がきっかけになり、ボスの居所をキャッチする事ができ、冴子は追跡のため待機していたヘリコプターに乗り込む。
獠は、テロリスト達を次々に倒していた。海坊主も美樹も参戦。テロリストたちも残り少なくなっていた。
海坊主「獠、ここからはおまえの仕事だ。」
獠は、セイラがいるビルの屋上にたどり着いた。そして、獠とあやつられていたセイラに扮した香が向き合う。
ボス「殺せ!その男を殺すんだ! セイラ!!!」
香は獠に銃口を向ける。
獠「香!」
名前をよばれて、操られてる香は一瞬 はっとした。
獠「わからないのか! 獠だ!! さえば、りょうだ!」
獠「よせ、俺はおまえを打ちたくない!」
だか香は、獠の左足を打つぬく。
打たれた瞬間獠は、その場にヒザをついた、だが、ゆっくりと立ち上がり、香に語り続ける。
獠「目を覚ませ、おまえは、おまえの名は香だ!」
ボス「どうした、セイラ。殺せ、殺してしまえ」
足を撃たれても、自分に向かってくる獠に、次第に香の記憶が混濁し始め、キレイな瞳からは涙があふれ始めていた。
冴子はクルーザーを見つけ、強行突破。それに気がついたボスは・・・
ボス「セイラ、聞こえるかセイラ~~、今から言うことをよぉ~く聞け。原爆のスイッチを入れろ、今すぐにだ。
どした、命令が聞けんのか?セイラ。原爆のスイッチを、いれろぉ~!!」
イヤリングからの指令により香は、原爆のスイッチを押す。
獠はそのイヤリングから小さな光を見つけ、そのイヤリングを打ち落とす。その威力で金髪のカツラが飛ばされ、意識を失ったが、本来の香がいた。その香をしっかりと抱きとめる獠。
冴子は、ボスのいる場所を見つけたが、原爆のスイッチを入れたことを知らされる。はむかってくるボスを冴子は射殺。原爆から新宿の街を守れるのはたった一人、獠の手にゆだねられた。
獠「果たして、できるか?!」
獠は、香を抱きとめたまま銃で、原爆の内部のコードを出す。
獠「赤か白か」どちらのコードを切るか迷っていると、、、
獠「ん?」
意識が戻ったが、香は記憶がまだ完全に消えておらず、獠の心臓に銃を向けていた
獠「いいさ、撃てよ。おまえが元に戻らないのなら、生きていてもしょうがない…・、おまえを泣かす男が、今はおまえを…」
香「あ、あたし…あたしは…。」
香の瞳から流れる涙をぬぐう獠。
香の右頬に優しく手で触れ、獠は、香の唇に自分の唇を合わせた。
2人の絆が戻ってくる瞬間だった。香は、銃を落とした。
安心しきった表情で香は、獠の腕の中にいた。
獠は、原爆のコードを切るべく銃口をかまえ銃を撃った。
銃を撃った先には、もう今はいない槇村の笑顔が浮かんで、白のコードが切れる。
そしてエンディングへ
後日、新宿の街にも平和が戻った。獠と香のアパートに、ルミと一也が来ていた
ルミ「ご迷惑おかけしました、おかげでやっとパパも私たちの仲を分かってくれました」
一也「結婚を許してくれたんです」
香「よかったわねぇ~」
ルミ「ところで、香さん?セイラの時のことは、全然覚えてないんですか?」
香「うん」
ルミ「そうなんですか?」
香「そういえば、りょう、確か…」 唇に手をあてて何かに浸っていた。
獠のお見舞いにと、冴子、海坊主、美樹がやってきたが、獠の姿はアパートにいない。
獠は、松葉杖をつきながら、新宿の街でナンパしまくっていた。そんな獠を発見した香は、怒り炸裂。
香「りょうー、あんたって人はー!!!くらえ、怒りの101トンハンマー!!!」
まとめ
香が催眠術で操られていた時のセイラという名前は、シティーハンター2のオープニングテーマFENCEOFDEFENSEが歌う「SARA」だという事が、『さらばハードボイルドシティー』を見るとわかる。
歌詞を読んでいくと、香の切ない心情が伝わってくる。この物語をみてから、SARAを聴くとまた違ったテイストが楽しめる。SARAの作画がシティーハンター2の49話のある部分に使われているので、こちらもみどころとなっている。
獠と香の関係は、とても複雑なもので、見守っている側はじれったい感がぬぐえないこともある。だが、2人が築いてきた絆はとても深い。お互いを信頼しきって、愛して合っている。
この2人だからこそ、シティーハンターは、最強と言われているのかもしれない。
<シティーハンター2最終回の動画リンク>
シティーハンター2 第49話 動画
シティーハンター2 第50話 動画
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