日本では年間数百本ものアニメが制作されますが、そのうち「ヒット作」と呼ばれるのは1年にほんの十数本くらいです。
その上「ヒット作」と呼ばれた作品ですら、4~5年経つと人々に忘れ去られてしまうなんてことも…アニメは群雄割拠の世界なのです。
そんな厳しいアニメ界において、稀に「社会現象アニメ」と呼ばれる名作が誕生することがあります。
アニメファンはもちろん、ほとんどアニメを観ないという人にもその名が知られ、日本全体に巨大な経済効果を生み出すビッグコンテンツです。
今回は、1年に1本出るかどうかという貴重な「社会現象アニメ」をランキング形式でご紹介していきましょう。
10位.妖怪ウォッチ
おすすめの傾向
作品のキーワード:妖怪、キッズアニメ、ギャグ
こんな作品が好きなら:ヘボット!
基本情報
作画:須田正己
話数:全214話(予定)
放送日:2014年1月8日 – 2018年3月30日
放送局:テレビ東京ほか
制作会社:OLM TEAM INOUE
メインキャスト(※声優):
ケータ(戸松遥)、フミちゃん(遠藤綾)、ジバニャン(小桜エツコ)
掲載誌:コロコロコミック
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
この世で起こる不思議な出来事はすべて「妖怪のしわざ」だとして、妖怪を見つけたり友達にしたりできる道具「妖怪ウォッチ」を持った少年が活躍するお話です。
一応子供向けアニメということになっていますが、明らかに大人にしか伝わらないパロディを入れたり高度なギャグを挟んだりしていて、見事に「親子一緒に楽しめる作品」に仕上がっています。
また「妖怪と友達になる」というコンセプト以外は特に目的が無いため、「ドラえもん」や「アンパンマン」のように途中から観ても問題なく楽しめるストーリー構成になっています。
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みどころ紹介
社会現象を起こすために生まれたアニメ!?
2014年ごろに発生した空前の妖怪ウォッチブームを覚えている方も多いでしょう。関連グッズがことごとく品薄状態となり、妖怪ウォッチのオモチャが定価の5倍以上の値段で売られるなんてケースも多発…
有名企業も次々と妖怪ウォッチとのコラボに乗り出し、この年の日本は異常なほど妖怪ウォッチ一色に染まりました。
アニメ放送開始からわずか1年ほどで市場規模2000億円という規模にまで成長した妖怪ウォッチ。実は製作元の「レベルファイブ」はクロスメディア戦略に長けた企業で、アニメ・オモチャ・ゲームなどを同時に発売することで「一気に大ブームを巻き起こす」ことを狙ったのだといいます。
まさに社会現象を起こすべくして生まれ、見事にその目論みが上手くいった作品こそが妖怪ウォッチなのです。
この作品に出ている人気声優は
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9位.セーラームーン
おすすめの傾向
作品のキーワード:変身ヒロイン、名作、女児アニメ
こんな作品が好きなら:プリキュアシリーズ
基本情報
話数:全46話(無印)
放送日:1992年3月7日 – 1993年2月27日(無印)
放送局:テレビ朝日ほか
制作会社:東映動画
メインキャスト(※声優):
月野うさぎ(三石琴乃)、水野亜美(久川綾)、火野 レイ(富沢美智恵)、木野まこと(篠原恵美)、愛野美奈子(深見梨加)
掲載誌:なかよし
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
セーラームーンは「女の子向けの変身ヒーローアニメ」として生まれた革新的な作品です。
それまでも「キューティーハニー」などの女児向け変身ヒーローアニメはいくつかありましたが、ストーリーに「恋愛」の要素を含めることで多くの女性から支持される作品になりました。
強くて可愛い女の子を描いた「プリキュア」などの女児向けアニメの元祖といえる作品であり、今でも女性人気の高い一作です。
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「女の子は全員観てる」といっても過言じゃないレベル
80年代後半~90年代に生まれた女の子なら、ほぼ全員が観ているといっても過言じゃないレベルでブームになったセーラームーン。
「女児アニメ」「萌えアニメ」「変身アニメ」といったいくつものジャンルに多大なる影響を与えており、セーラームーンが無かったら今のアニメ界は全く違った雰囲気になっていたでしょう。
ちなみに全盛期のセーラームーン人気は、もはや「宗教」と呼べるレベルにまで到達していたことをご存知でしょうか。
このアニメは本来、45話でセーラー戦士4人が死亡し、セーラームーンの怒りのパワーでラスボスを倒す…という最終回を迎える予定でした。
しかし4人のセーラー戦士が死亡したことでショックを受けた視聴者が続出し、不登校や摂食障害の子供まで出てしまったことで急遽「セーラー戦士が生き返る」という設定変更を加えた続編がスタートしたのです。
当時のファンたちがどれほどセーラームーンにのめりこんでいたのかがわかりますね。
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8位.スラムダンク
おすすめの傾向
作品のキーワード:バスケ、スポ魂、不良
こんな作品が好きなら:あひるの空
基本情報
話数:全101話
放送日:1993年10月16日 – 1996年3月23日
放送局:テレビ朝日ほか
制作会社:東映動画
メインキャスト(※声優):
桜木花道(草尾毅)、赤木晴子(平松晶子)、赤木剛憲(梁田清之)
掲載誌:週刊少年ジャンプ
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
不良の少年がひょんなことからバスケ部に入部するという、バスケアニメの金字塔がスラムダンク(SLAM DUNK)。
一度でもこの作品を観たことがある方なら、世界にスラムダンクほど完成度の高いバスケアニメは無いと言っても強く否定できないと思います。
スラムダンク以降もバスケをテーマにした作品が数多く作られていますが、お世辞にも「スラムダンクを超えた」と言えるような作品は未だに登場していません。
この作品の良さは文字で細かく説明するよりも、実際に観てもらうのが一番だと思います。
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バスケットボールを人気スポーツに押し上げた一作
全国高等学校体育連盟の調査によれば、バスケットボールは現在、サッカー・野球に次いで部活生の多い人気スポーツです。
ほんの数十年前までは大して人気の無かったバスケットボールを、一気にメジャースポーツに押し上げたのが「スラムダンク」という作品だと言われています。
週刊少年ジャンプで連載されていた当時、「スラムダンクを読んでバスケを始めた」という中高生が次々と現れ、日本のバスケ人口を爆増させました。
その後スラムダンクがアニメ化されるとバスケ人口はますます増え続け、日本で最初のバスケットボールブームが巻き起こったのです。
「現実世界に与えた影響が大きい」という意味でいえば、スラムダンクは最も大きな社会現象を巻き起こした作品のひとつだといえるでしょう。
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7位.遊☆戯☆王
おすすめの傾向
作品のキーワード:カードゲーム、ゲーム、ダークヒーロー
こんな作品が好きなら:デュエルマスターズ
基本情報
話数:全27話
放送日:1998年4月4日 – 10月10日
放送局:テレビ朝日ほか
制作会社:東映アニメーション
メインキャスト(※声優):
武藤遊戯(緒方恵美)、城之内克也(森川智之)、本田ヒロト(置鮎龍太郎)、真崎杏子(かかずゆみ)
掲載誌:週刊少年ジャンプ
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
遊☆戯☆王は、「千年パズル」という闇のアイテムと出会った少年が、数々のゲームを通じて敵と戦っていくアニメです。
初期はボードゲームやチェスなど様々な形式のゲームで悪人を懲らしめるストーリーでしたが、中盤以降は「デュエルモンスターズ」というカードゲームで闘うアニメになります。
バトルや頭脳戦ではなく「カードゲームで闘う」という斬新な設定は、当時のアニメとしては革新的でした!
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「カードゲーム」の面白さを世に広めた作品
一般的に「遊戯王カード」と呼ばれているカードゲームは、もともと遊☆戯☆王に登場した「マジック&ウィザーズ(デュエルモンスターズ)」という作中のゲームでした。
作中作とは思えないほど完成度の高いゲーム内容が受け、今では世界で最も流行しているカードゲームのひとつとして知られています。
あまりにもファンが多いため、原作が終了して以降も続編アニメや新作カードが製造され続けている本作。その経済効果は、ゆうに4000億円を超えるというデータもあります。
貴重な遊戯王カードには数万円の値がつくことも珍しくなく、現在最も高値で取引されている「ブルーアイズ・ホワイトドラゴン」のカードに至っては4500万円というとんでもない価格になっています。
それだけの金額を出してでも手に入れたいと考えるファンが後を絶たないほど、遊☆戯☆王という作品は愛されているのです。
この作品に出ている人気声優は
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6位.けいおん!
おすすめの傾向
作品のキーワード:日常系、バンド、まんがタイムきらら
こんな作品が好きなら:らき☆すた
基本情報
話数:全14話(1期)、全27話(2期)
放送日:2009年4月2日 – 6月25日(1期)、2010年4月6日 – 9月28日(2期)
放送局:TBS系列各局
制作会社:京都アニメーション
メインキャスト(※声優):
平沢 唯(豊崎愛生)、秋山 澪(日笠陽子)、田井中 律(佐藤聡美)、琴吹 紬(寿美菜子)、中野 梓(竹達彩奈)
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
けいおん!は、とある高校の軽音部に所属するガールズバンドの日常を描いた作品です。
バンドをテーマにした作品というと「私たちは音楽に青春をかける!」みたいな熱血モノを思い浮かべる方もいるかと思いますが、けいおん!はそんな作品ではありません。
音楽性に関するイザコザやトラブルといった面倒なテーマはほとんど無く、「普通の女子高生たちの日常」を覗き見できることがこの作品の醍醐味なのです。
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「まんがタイムきらら」の地位を向上させた作品
けいおん!の原作は「まんがタイムきらら」という雑誌で連載されていた4コマ漫画でした。
当時のまんがタイムきららはそれほどメジャーではなく、そこからアニメ化された作品も大して話題になることはありませんでした。
しかしけいおん!の大ヒットで雑誌自体の知名度が爆上がり。それ以降は「魔法少女まどか☆マギカ」「ご注文はうさぎですか?」「NEW GAME!」など数々の名作アニメを生み出す雑誌として知られるようになっています。
他にもけいおん!が社会のもたらした影響は数知れません。
一部を挙げるとすれば「アニメキャラクター名義のアルバムが2作連続オリコン1位」「横浜アリーナ・さいたまスーパーアリーナでのファンイベントチケットは即日完売」「関連アイテムだけで市場規模150億円以上」など数々の偉業を打ち立てています。
この作品に出ている人気声優は
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5位.ドラゴンボール
おすすめの傾向
作品のキーワード:バトル、名作、少年アニメ
こんな作品が好きなら:ワンピース
基本情報
話数:全153話(無印)
放送日:1986年2月26日 – 1989年4月19日
放送局:フジテレビ系列
制作会社:東映動画
メインキャスト(※声優):
孫悟空(野沢雅子)、ベジータ(堀川亮)、ブルマ(鶴ひろみ)
掲載誌:週刊少年ジャンプ
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
7つ集めると神龍が現れてどんな願いでも叶えてくれる「ドラゴンボール」を巡って起こる様々な闘いを描いたのがこの作品です。
日本におけるバトルアニメの歴史を作った偉大な一作であり、現在のアニメで当たり前に登場する「トーナメント」「気」「戦闘力」などの表現は少なからずドラゴンボールから影響を受けています。
原作が20年以上前に終了している作品にも関わらず、今観ても全く古臭さを感じさせない王道のバトルアニメです!
動画紹介
みどころ紹介
日本のアニメを世界に広めた立役者!
日本のアニメは「ジャパニメーション」と呼ばれ、日本の主要な産物として世界中に知られるようになりました。日本のアニメの素晴らしさを世界に伝えるにあたり、最も貢献したアニメといえるのがドラゴンボールでしょう。
ドラゴンボールの日本国内での人気は言うまでもなく、国外でも80ヵ国以上でTV放映されたという化け物級コンテンツです。
興行収入は実に6000億円以上、劇場版・ハリウッド版・スピンオフ・ゲームなど数々の関連コンテンツが増え続けており、2013年には「世界で最もビデオゲーム化されたコミック」としてギネス認定まで受けています。
海外の方に「日本のアニメといえば?」と尋ねたなら、ドラゴンボールは間違いなく5本の指に入る知名度を誇るでしょう。
この作品に出ている人気声優は
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4位.けものフレンズ
おすすめの傾向
作品のキーワード:擬人化、ほのぼの、謎解き
こんな作品が好きなら:けいおん!
基本情報
話数:全12話
放送日:2017年1月11日 – 3月29日
放送局:テレビ東京ほか
制作会社:エイトビット
メインキャスト(※声優):
かばん(内田彩)、サーバル(尾崎由香)、ラッキービースト(内田彩)
関連サイト情報:公式 wiki
どんな感じのストーリーなのか?
けものフレンズは、擬人化された動物たちの世界に出現した「かばんちゃん」の謎を追うアニメです。
最初は擬人化された動物っ娘たちの可愛さを愛でる萌えアニメだと思われていましたが、エピソードが進むにつれて謎や不気味な伏線が次々に発覚していきます。
萌え系・子供向けだと思ったら大間違い!観れば観るほど考察の予知がある革新的なアニメだったのです!
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みどころ紹介
近年の社会現象アニメでは1位!?
ここ数年で最も大きな社会現象を巻き起こしたアニメは、おそらくけものフレンズでしょう。
1話開始時点ではほぼ無名のアニメだったにも関わらず、12話の最終回時点では「けもフレロス」状態の視聴者が続出するほどの人気になっていました。
あまりの人気から、放送終了後も動物園・コンビニ・ファーストフード店・競馬場・食料メーカー…果ては警察署までもがけものフレンズとのコラボ企画を行いました。
ブルーレイ・DVDの累計売上枚数が20万枚を突破していることからも、けものフレンズがもたらした社会現象の大きさがうかがえます。
あの「妖怪ウォッチ」ですら円盤の累計売上枚数は1万3000枚程度だといえば、20万枚という売上がどれだけ圧倒的なのかお分かりいただけるのではないでしょうか。
この作品に出ている人気声優は
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次はいよいよBEST3です!
3作品ともにさらに知名度が半端ないですwww
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